北朝鮮情勢の予想
トランプ大統領が来日している。当然、北朝鮮情勢についても話し合われることかと思う。今後の事態の推移について、推測してみたいと思う。
現状維持シナリオ
少なくとも5〜10年は、戦争で事態を解決するのではなく、現在行っている経済制裁を続けていく、というのが、一番ありそうなシナリオだと思う。 この事態の関係国は、アメリカ、北朝鮮、中国、韓国、日本、ロシア。この中で、戦争を望んでいる国はないのではないだろうか。
それぞれの国が戦争を避けたいと思っている理由は以下。
- アメリカー自国から遠く離れた極東のために、自国の軍隊の出血は避けたい
- 北朝鮮ー戦争になれば、破滅することがわかっている
- 中国ー極東情勢の変化を望まない。
- 韓国ー戦争となれば、かなりの被害が想定される
- 日本ー*後述
- ロシアー極東情勢の変化を望まない。
考えると不思議な気分になるのは、他の国のことは思惑が何となく推測できるのに対し、日本政府がこの問題をどのようにして解決しようとしているのか、いまいち判らないことだ。仮に戦争になった場合、北朝鮮から飛来するミサイルにより、どのくらいの被害が想定されていて、どのくらいの被害なら許容範囲だと考えているのであろうか。「日本を守り抜く」というフレーズからは、一発の着弾も許容できないと思われる。そうなると、日本としても戦争になる事態は避けたいのではないだろうか。
また、2018年に平昌オリンピック、2020年に東京オリンピックと考えると、最低でも2020年までは何も起こしたくないとアメリカ、日本、韓国は考えているのではないかと思われる。
戦争をする積極的な理由が各国にないため、当面は戦争はないと考える。
戦争シナリオ
戦争へ至るシナリオはいくつか考えられる。
まず、北朝鮮がアメリカの考えるレッドラインを踏み越えてしまい、アメリカが事態を座視するわけには行かなくなった場合が考えられる。アメリカのレッドラインは、
になるかと思う。北朝鮮にラインを超える意図がなくても、例えばグアム沖100kmなら大丈夫だと北朝鮮は判断したが、アメリカはそう思わなかったケースで戦争になる可能性がある。
次に、アメリカが自国の軍事力に圧倒的な自信を持っている場合が考えられる。空爆だけで決着できる確実な自信があれば、アメリカは先制攻撃に踏み切るのではないだろうか。ただ、現時点の軍事技術を持ってしても、空爆だけでは決着しないであろう。その場合どうしても地上戦を覚悟しなければならないのだが、アメリカにその覚悟はあるのだろうか。